５.大血管疾患（解離性大動脈瘤）

解離性大動脈瘤は上行大動脈から偽腔があるＡ型と下行大動脈に偽腔があるＢ型に分かれます。症状は突然発症した引き裂くような背部痛が特徴的ですが、偽腔による主要血管の閉塞に伴う症状や大動脈弁閉鎖不全に伴う心不全や破裂によるショック等多彩です。

確定診断は造影ＣＴで行われ、Ａ型は緊急手術、Ｂ型は降圧療法を中心とした内科療法になります。

大動脈瘤の手術は、従来の開胸、開腹による人工血管置換術と低侵襲のステントグラフト内挿術に分かれます。手術の選択は全身状態や解剖学的条件で決定されます。